卵焼きがしんだ日

私は母の作る卵焼きが大好きだった。少し醤油辛くって、少し甘い母特製の味。 お弁当に入っていたら、最後に残して少しずつ食べたし、必ずお弁当のおかずに入れてね！とリクエストした。 本当に本当に大好きだった。 ある日、私は母の彼氏(父親の間違いではない。彼氏だ)に卵焼きを作るように指示された。 彼は何かにつけて子供に指示する人だった。彼が吸うタバコとウィスキーを買いに行くのは時代もあり、私達姉妹の役目だった。そして彼の飲むウィスキーのコップに氷を入れるのも私達姉妹の役目だった。鍵で閉め切った部屋が開き、充満したタバコの煙と共に声が聞こえる。 「タバコを買って来なさい。」「今日はウィスキーを買って来なさい」「氷」 子供だった私達姉妹はそれに従う以外の術を知らなかったし、お使いを頼まれている間は鍵で閉め切った部屋が開くので母と話せる！という事だけでその指示に従っていた気がする。 氷を入れる指示は彼が

[htnmiki]

こんな悲しい話があるだろうか

[sugimurasaburo]

ここに書くことによって、ほんのわずかでも心が安らかになること、そしていつかまた美味しい卵焼きが食べられる日が来ることを、願っています。

[kidspong]

増田にとっての卵焼きのように、他者にとっては些細な事が、当人にとっては唯一の救いって事はあるんだよな。自分が無邪気に振りかざした手が誰かの救いを奪うかもしれないという事に無自覚ではいけないと思わされた

[white_cake]

なんて悲しい話なんだろう。彼は二人ぶん憎まれちゃったんだな。嫌なやつだからもうそれでいいけど。美味しい卵焼きはどこにいっちゃったんだろうな……

[fuzafuza]

元増田が美味しい卵焼きをもう一度取り戻せることを祈る

[Metaphone]

読ませる

[bronson69]

増田が幸せでありますように。増田を誰よりも大切にして、きちんと味の濃い美味しい卵焼きを作ってくれる誰かと巡りあえますように。もう巡り合っているなら、その幸せが末永く続きますように。お祈りします。

[kuzudokuzu]

当人にとってつらければつらいほど、当人にとって悲しければ悲しいほど、当人にとって大事であれば大事なほど、なんでこんな場で吐露したの、それで満足なの、とは思う。まあ気が晴れたならいいけど。

[ysync]

物理的な暴力はなくとも、尊大な態度なだけで暴力的だなぁ。

[fumikef]

虐待とまで言えないが、子供の信頼や期待を裏切り続けるとやはり子供が親を見限る時ってくるのかなと思わせる話。多分、それでも親子の縁は切れないんだよな。昔にもどってくれそうな気がして。

[mugi-yama]

「母親の交際相手」ってホント厄介だなあ…（まあ優しい人もたくさんいるんだろうけど）

[toaruR]

えっぐい orz

[migurin]

幼稚園から中学校までって、少なくとも７年くらいは続いたのかな。その時間を思うと地獄やな。貴志祐介の青の炎思い出した。

[eijiasakura9281]

卵焼きがしんだ日

[J_mascis]

親を嫌いな子供なんかどこにもいないよな。

[novak777]

なんという呪いか。思い出が上書きされたのみならず、これから先に卵焼きを求められるたび、卵焼きの味をほめられるたび、記憶が呼び起こされる。あまりにもかわいそう。