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ガリガリの猫
朝、ゴミを出す時に河川敷を通る。そこには何匹か、野良猫が住み着いている。その野良猫は、飯に充分に... 朝、ゴミを出す時に河川敷を通る。そこには何匹か、野良猫が住み着いている。その野良猫は、飯に充分にありつけてないのか、骨が透けそうなぐらいガリガリで、でもそのくせ、弱った素振りも見せず、じっとこちらを見つめて道のど真ん中に座っている。その猫を見つけると、「またか。」と思い、止むを得ず進路を変える。別に、その猫が好戦的なわけではないし、もし仮に取っ組み合いの喧嘩になったとしても、相手は俺より二回り以上背の低い相手だし、勿論勝てる。でもその猫は、多分そうなったら、なんの躊躇いもなく俺に立ち向かってきそうで、それが、怖い。自分より、生に対する執着が強い生き物を前にすると、変な罪悪感に駆られてしまう。俺はどうせ、明日も明後日も、ずっと安全で、飯なんかコンビニに沢山あるし、もしギリギリまで追い詰められたら、最悪近くの寺にでも駆け込めばいい。でもあの猫は、毎日本気で生きていた。俺も、自分より二回り以上体
2019/12/25 リンク