「ICOM博物館定義の再考」が示すもの──第25回ICOM（国際博物館会議）京都大会2019：トピックス｜美術館・アート情報 artscape

第25回ICOM（国際博物館会議）京都大会2019のリポート第二弾。主要議題のひとつであり、開催前から関係者の間で成り行きが注目されていた「ICOM博物館定義の再考」について、キュレーターとしてミュージアムの現場を知り、博物館学の教鞭もとっている芦田彩葵氏に寄稿いただいた。（artscape編集部） プレナリー・セッション「ICOM博物館定義の再考」会場風景（2019年9月3日） 本大会では6つの決議案が提出されていたが、なかでも焦点となっていたのは、採択されれば45年ぶりの大幅改正となる「博物館の定義」だ。大会最終日の臨時総会では議論が白熱し、予定時間を3時間過ぎて、定義案の決議を延期することが70.4%の賛成によって決まった。スアイ・アクソイICOM会長は、今後も博物館の再定義に向けての開かれた議論を続けていくと述べた。 時代の変化によって更新されてきた博物館の定義 ICOMの正式名称

[kaos2009]

[参加者は概ね定義案の内容には賛同していたが、「それは定義ではなく理念ではないか」「これを定義とした場合、博物館と他の機関を区別する必要があるのか」といった意見や「教育」「非営利」「恒久的機関」の文字

[Guro]

世界の場ではちゃんとまっとうに議論するテーブルが常に開かれているのだなあ。という感想を持つ。

[egamiday2009]

「今回の博物館定義が採択されていれば、日本の博物館法の見直しにつながる可能性があった。ICOM規約は大きな意味をもつものであるからこそ、各国はそれを指針として活動を推進させることもできる」

[ykkykym]

“あいちトリエンナーレでの「表現の不自由展・その後」の展示中止は★8、今回の定義案に盛り込まれた、表現や意見の多様性を保障し議論を深めることが脅かされたことを表している”