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レイ・ブラッドベリ 「壜」 その5. - 陰陽師的日常
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レイ・ブラッドベリ 「壜」 その5. - 陰陽師的日常
その5. メドノウじいさんは、トカゲのような舌で唇をなめまわしながら、長いことビンをながめていた。... その5. メドノウじいさんは、トカゲのような舌で唇をなめまわしながら、長いことビンをながめていた。やがて元の位置に戻ると、いつもどおり、年寄りらしい、甲高い声で話を始めた。 「こりゃいったい何じゃろうか。オスかメスか、それともただのありふれたものなんじゃろうか。わしはときどき、夜中に目を覚まして、敷物の上で寝返りを打ちながら、あのビンのことを考えるんじゃ。真っ暗い中で、長いことな。あれのことを考える。アルコールのなかで、安らかに、カキの身みたいに青白くて。ときに、ばあさんを起こして、いっしょに考えることもあるんじゃ……」 話をしながら、老人はパントマイムでもやっているかのように、ふるえる指を動かしていた。みんながその太い親指が左右にくねり、ほかの四本の大きな爪の指がひらひらと動くのをじっと見ていた。 「…わしらふたり、そこに寝ころがって考えたんだ。そしたらふるえがきた。そりゃ暑い夜だった。