反出生主義者が、「死」に思いを馳せてみる。

一週間から十日後の死 父が心筋梗塞になり、救急車で運ばれた。 ICUで鎮静剤を注入され、数日間意識を失っていた。 検査によって腎臓にも問題があることがわかった。 父には持病があるが、あらゆる病院に行き、あらゆる病院とトラブルを起こすような人間であった。 医師というものを嫌悪し、見下し、薬というものを嫌った。 いわゆる迷惑老人というものだろう。 やがて行くことのできる病院がなくなった。 そんな人間だけに、常日頃「延命措置などしない」と言っていた。 が、意識が戻り、「人工透析をしなければ一週間から十日で死ぬ」ということを医師から伝えられると、「それでは仕方ない。お願いします」と言ったということだ。 それを伝え聞いたおれは、「やっぱり人間というものは弱いものだな」と思った。 あるていど健康に生きているときに、「延命措置なんて不要だ」、「ぽっくり死んでやる」と思っていても、具体的に一週間から十日で

[goldhead]

また寄稿いたしました。まじめに生死について考えている（？）はずです。たぶん。

[WinterMute]

"そこで、生まれてきてしまったものには、「せめて」が必要とされることもあるだろう"

[sds-page]

シンギュラリティを超えたAIに万物の霊長の座を譲って人類は静かに衰退していくのが理想です

[proverb]

良い記事。自分の死生観は永井均先生の哲学にかなり影響を受けているけど、仏教思想とは親和性高いように思う。

[kamezo]

石牟礼道子と伊藤比呂美の対談か。読んでみたい。共感するかはともかく／人工透析は延命治療と関係ない／病院で幾多の困難を抱えた老夫婦なんか見ると、傍からなにを言うのもはばかられる。

[brightsoda]

反出生主義って人口がある程度減ったら文明が消えて維持できないと思うんだけどどーなの　９９％の確率で北斗の拳になるだろjk

[neputa]

人間は「生きていることには無理がある」存在だというお話、説得力があり過ぎて困る。

[mitz_008]

私は死に思いを馳せるたびに、何か見えない流れによって生かされていることを強く感じます。その流れに従うもよし、抗おうとする試みもまた人間的。