創業二十五年 - 鰤端末鉄野菜 Brittys Wake

わたしが結婚した人は、大学時代は家からずっと通っていたそうで、就職してからも1年目は家から通っていたのだが、そもそも寝るのが早い人が――はじめて一緒に休んだとき夜の10時から布団を延べ始めたので顎が落ちるほど驚いた――車で1時間半くらいを帰宅すれば日付が変わる頃というのでとても体力的にもたず2年目からは下宿というか職場の近くにアパートを借りて、だから知り合ったときにはすでに一人暮らしをはじめていたことになる。 はじめてそのアパートに遊びにいったときに、なにしろ台所には薬缶しかないのをみて、彼の家事能力にはあまり期待しなかった。正確にいえば包丁はあった、だが鍋はなかった。間違いない。フライパンはあった。でも彼が使っているのをその部屋ではみたことがない。彼が鍋を買ってきたのは付き合いだしてはじめての正月、彼の家の雑煮を作って振舞ってくれたときで、二人でスーパーへいき、手ごろな大きさの鍋を買った

[A-xtu]

亡夫殿と俺が重なって見える。なぜなら、俺も鬱と希死の経験があるからだ。しかしながら、亡夫殿が id:Britty の心に残る the Last Word をもちずっと共にあらんと願っておられたであろうことに畏敬と併せ祈念を捧げるものだ

[Sucker]

御夫君が今は安らかにおられますように。

[narwhal]

とそのそこなわれやすさについて / リンク先へのおそらくこの上ないと思うほどの返答になっていること

[tweakk]

書いてくれてありがとう。「『大草原の小さな家』の真似」には笑った。

[kskmeuk]

わたしも将来のろけられるような思い出になる時間を過ごそうと思います...

[sika2]

名文。淡々としつつ深い愛情を感じる。合掌。

[shiget84]

じーんときた。

[pollyanna]

何をどう言えばいいのかわからないけど、とにかく涙が止まらない。

[daca]

こまやかな愛情溢れる懐旧談。じんわり。

[urbansea]

>>自死する人は、何の気ないことばに絶望して死に赴くのだという。あるいはそうなのかもしれない。そうでないのかもしれない。

[pinball-1973]

十になる前に亡くした父の、死の印象は何度か変わった。何年もたってから、追憶の中で、ある日突然に気づいたことは幾つかある。去って後も、人は近しい人と寄り添っているのだという感覚はある。

[ROYGB]

うちには炊飯器が無かったのを思い出した。釜飯の容器、飯盒なども使ったけど鍋がいちばん多かったかな。今は炊飯器。