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「ずるいなあ、その話をここで持ち出すんですか」引退したアントニオ猪木のレスラー復帰を実現させた“力道山未亡人の言葉” | 文春オンライン
敬子は、どうしても満員にしたかった。「力道山の名前を冠する大会が、空席が目立っては絶対にいけない... 敬子は、どうしても満員にしたかった。「力道山の名前を冠する大会が、空席が目立っては絶対にいけない」と思った。 問題は誰にオファーするかである。もちろん、前回と同様、男女すべてのプロレス団体に声をかけることは決まっていた。それでも、ビッグカードが組まれる可能性は低い。それぞれの団体にとって、自社の大会に温存しておきたいはずだからだ。とすると、大きな目玉が必要となる。 敬子の肚は決まっていた。アントニオ猪木である。 関係者の多くが難色を示した。ああまで、盛大に現役を退いた猪木を引っ張り出すのは、さすがに難しいだろうということだ。 「でも、本人に当たってみましょうよ」と敬子は押し切った。勝算があったのだ。 都内のホテルで猪木に出場を打診することになった。出席するのは、田中敬子、力道山OB会事務局長の岩澤敏雄、若いスタッフの三名。猪木側は、アントニオ猪木と猪木事務所取締役の伊藤章生の二名である。
2024/09/18 リンク