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スペース・コロニーとか心底どうでもいい人でも読める倫理学――稲葉振一郎「宇宙倫理学入門」 - 誰が得するんだよこの書評
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スペース・コロニーとか心底どうでもいい人でも読める倫理学――稲葉振一郎「宇宙倫理学入門」 - 誰が得するんだよこの書評
正直、宇宙にはあんまり興味がない(ついでに言うとガンダムも観たことない)。マイクロ波送電による宇... 正直、宇宙にはあんまり興味がない(ついでに言うとガンダムも観たことない)。マイクロ波送電による宇宙太陽光発電の実用化(「100年予測」参照)や、さらにその先の軌道エレベーター実用化ぐらいになってくると、新たな産業としての興味も沸いてこようが、ロケットの打ち上げに一喜一憂している程度の現状において、なにか考えるべきことがあるのだろうか、というスタンスであった。多くの人にとっても、宇宙とは、遠すぎる場所であり、人間として生きるには極限状況すぎる論外の場所なのではないだろうか。 本書も、宇宙における倫理学というよりも、人間が宇宙に行く意義とその物理的な困難性を比較したうえで、生身の人間には荷が重い、と結論づけている。これ自体に異論はないだろう。面白いのは、さらにその先で、生身の人間には無理でも、身体改造した人間にはできるかもしれないし、アップロードされた人間の知性を備える機械にだったら余裕だろう