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EV電池競争の波に乗るリチウムブーム
リチウムは、大半のコモディティー(商品)よりも「新しい石油」と呼ぶのにふさわしい。地政学上の問題... リチウムは、大半のコモディティー(商品)よりも「新しい石油」と呼ぶのにふさわしい。地政学上の問題を抱えている点から見てもそうだ。電気自動車(EV)用バッテリーに用いるリチウム化合物の価格は今年に入り急上昇。中国を中心にEV販売が伸びていることが背景にある。ベンチマーク・ミネラルズによると、炭酸リチウムの8月の平均価格は1トン当たり1万4386ドル(約158万円)に達し、昨年12月の6124ドルから大きく上昇した。炭酸リチウムは電池製造に用いる2種類の主要化合物のうちの一つだ。急上昇する前は低迷していた。炭酸リチウム価格は2018年初頭に1万7000ドル超の高値をつけた後、商品相場によくある好不況サイクルで下落に転じた。EVが本格軌道に乗る前にいち早く投資の波が市場に押し寄せたものの、新型コロナウイルスの感染拡大が起き、回復が遅れていた。