民主派逮捕で揺れ動く香港、日本人建築学生が見た「デモとその後」（石井 大智） @gendai_biz

コロナ禍で浮き彫りになったこと 現在、香港では、コロナ禍を背景に集団で集まる行為に規制がかかり、抗議活動が出来ない状態が続いている。そうした状態の中で、特定の場所に集まるという行為が抗議活動において重要であったということが浮き彫りになっている。また、香港の街並みも、デモを予防するようなつくりのものに変わっているという指摘がある。 2019年6月の逃亡犯条例修正反対運動（反送中）に端を発する香港デモの空間的な側面を再考すると共に、デモの封じ込めとして起きている都市空間の変化を捉え直す必要があるのではないか。今回、筆者は香港の大学で建築を学ぶ日本人大学院生にインタビューを行った。 デモを「建築の考え方」から読み解く ――まず初めに、抗議活動と建築がどう関連するのか教えてください。 まず一般的に、なにか集まって意見を主張する行為というのは、集まる場所があっ て初めて成り立つということが言えます。