銀座の「ミシュラン1つ星」鮨店で育まれる、国籍も性別も超えた“新しい師弟関係”（芹澤 健介） @gendai_biz

東京・銀座。超一流店がしのぎを削る “江戸前鮨の聖地”で、一人前の職人を目指して修業する中国出身の女性がいる。その眼差しの先にあるものとはいったい――。（文：芹澤健介／写真：藤牧徹也） ⇒【vol.1】漫画『将太の寿司』に感動して来日…韓国人青年が「ミシュラン1つ星」を獲得するまで 「この子はお客さんに好かれるだろうな」 中国は広東省出身の温舒祺（オン・ショウキ）さん（26）は、いま、銀座の名店「鮨 むらやま」で、店主・村山大作氏の右腕として働いている。 村山氏は、2019年に42歳で独立するやいなや、21年度、22年度と連続してミシュランの1つ星を獲得し、一躍スターダムにのし上がった鮨職人だ。鮨の修業をする前は、10年以上にわたり都内の有名割烹や高級料亭で和食の技術を磨いているため、季節の一品料理にも定評がある。 現在はおまかせのコースで3万円という高額な設定だが、「その価値はある」「む

[mamma_mia_guangzhou]

広東省広州市出身の温舒祺さん（26）は、いま、銀座の名店「鮨 むらやま」で、店主・村山大作氏の右腕として働いている。彼女が仕事を続けるにはひとつ問題があった。和食の板前には特化したビザがないのだ。