北欧でなぜ学力低下が起きたのか : 安部雅延のグローバルワークス Masanobu Abe Global Works

フリーの国際ジャーナリストで、フランスのビジネススクールで長年教鞭を取り、日産自動車始め多数の大手企業でグローバル人材育成を担当した安部雅延が、国際情勢やグローバルビジネスの最前線を紹介し、豊富な経験を踏まえた独自の視点で世界を読み解くグローバルトーク。 礼賛された北欧の学力に陰り 昨年12月に発表された経済協力開発機構（OECD）の国際学習到達度調査（PISA）で、教育先進国として注目されてきた北欧諸国のスウェーデン、フィンランドなどの成績が急落し、その一方でアジア諸国の成績の伸びが注目された。近年、北欧の教育政策に影響を受けてきた日本は、戸惑いを隠せないのが実情だ。 産経新聞は今年1月12日付けの記事で、北欧諸国の成績低下の原因について、個性重視教育や教育の地方分権化、学校選択制（フリースクール）といった政策が、学校間格差や教育環境の悪化を生んだとの分析を行っている。 個性重視教育や地

[paravola]

PISAの調査で欧米先進国のランキングが高くない理由には、この移民問題がある／本来なら移民の子供たちへの教育投資は増大させなければならないが、不況が長期化する欧州では、国民の合意を得ることは困難