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『死刑でいいです』モンスターと呼ばれて - HONZ
「母を殺したときの感触が忘れられなかった」 エロとグロのレビュー担当者を自認しているとはいえ、朝か... 「母を殺したときの感触が忘れられなかった」 エロとグロのレビュー担当者を自認しているとはいえ、朝から気味の悪い言葉を記してしまった。山地悠紀夫の言葉である。 2000年、16歳で実の母親を撲殺。少年院を出所後の05年に面識のない姉妹を刺殺。反省を一切見せずに死刑を自ら望み、09年7月28日に25歳で死刑に処せられた山地悠紀夫。本書は彼の人生に迫った一冊である。 親族、医師、同級生、担任教師、少年院仲間、弁護士、出所後に所属したゴト師集団の同僚・・・。本人への取材が難しい中、著者である共同通信社の2人の記者は山地の息づかいが聞こえてくるほど丹念に取材を重ねる。酒乱で家庭内暴力を振るう父、その父が病気で苦しみ、死の間際にあっても見て見ぬふりをする母親。水道が止められ、山地のバイト代までをも母が財布から盗むほどの貧困。発達障害。いじめ。哲学書を愛用する一面。周囲と自ら壁を作り孤立する出所後。ゴト
2013/06/21 リンク