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『文藝春秋作家原稿流出始末記』この原稿は”だれ”の”なんという作品”なのか?! - HONZ
昭和42、3年ごろ、文藝春秋社が文芸雑誌で使用した原稿を大量廃棄処分したことがあった。 社名入りの... 昭和42、3年ごろ、文藝春秋社が文芸雑誌で使用した原稿を大量廃棄処分したことがあった。 社名入りの茶封筒に入れられた大量の原稿は、ある古紙問屋に持ち込まれた。その問屋へ毎日通い、本や雑誌を探す“建場廻り”(注:建場は業者がその日に集めた廃品を買い取る問屋。古本業界用語)のK書店が発見し買い取った。専門外のK書店は、近代文学などを得意とするU堂へ連絡。すぐに来訪したU堂は選別したのち大金を払った。残りはK書店の倉庫に残された。 その直後、池袋西武百貨店で開かれた古書販売会の目録に人気作家の草稿が大量に出品された。この時、著者の青木正美さんが買い求めたのは安部公房『砂の女』(当時のタイトルは「チチンデラ・ヤパナ」)の草稿56枚。落札金額は112,000円であった。 これが『文藝春秋作家原稿流出始末記』の前段だ。その後、文藝春秋社の責任ある肩書の人から買い戻したいと申し出があるも断り、この原稿は
2019/01/16 リンク