第124話「情事」* - 鍋で殴る異世界転生（しげ・フォン・ニーダーサイタマ） - カクヨム

夕食は「簡素ですが」と宿の人が言ったが満足の行くものだった。ベーコンと山菜のソテーに白パン、野菜のスープ、甘味にぶどう。これだけで普段の食事より上等である。やっぱりお金をかければこの世界・この時代でも良い食事が出来るんだなぁと感心する。 飲み物はビールとワインが選べたが、オススメはワインだそうなので全員そうした。そもそもこの辺りは岩が多すぎて麦の栽培に向かず、草原での牧畜とぶどうの栽培が主流だそうだ。そのせいかベーコンとワインの味はかなり良かった。 すいすいと飲めてしまうがワインはやはり度数が高いのか、あっという間に全員出来上がってしまった。それなりに騒いだと思うのだが誰からも怒られなかったのは、ちゃんとお金を落とす上客と見做されたからだろうか。やっぱりお金は多くの事を解決する。 食事が終わった後、それぞれが部屋に戻った。僕はイリスと同室なので、歯を磨いてから2人でベッドに腰掛けて雑談に興