読書日記：今週の筆者は社会学者・上野千鶴子さん 格差の背景にある不平等 | 毎日新聞

＊８月３０日〜９月２６日 ■２１世紀の資本（トマ・ピケティ著、山形浩生、守岡桜、森本正史訳・２０１４年）みすず書房・５９４０円 ■２１世紀の不平等（アンソニー・Ｂ・アトキンソン著、山形浩生、森本正史訳・２０１５年）東洋経済新報社・３８８８円 ■はじまりの戦後日本 激変期をさまよう人々（橋本健二著・２０１６年）河出ブックス・１７２８円 利子と地代は資本主義の謎である。マルクスにも解けなかった。労働は富を生む。それが産業資本主義の基本のきなのに、世界はいつのまにか、グローバル金融資本主義が席捲（せっけん）する時代に入っており、カネがカネを生む（そして土地に投資したカネがカネを生む）ことに、疑問を持つ者は誰もいない。