ドラレコが変えた損保業界と保険 調査員の負担軽減、満足度向上 | 毎日新聞

あおり運転の社会問題化をきっかけに、走行中の自動車の周囲や車内を録画するドライブレコーダー（ドラレコ）の普及が進んでいる。通信機器などを搭載し、走行記録が可視化できる車も珍しくなくなった。車の高性能化は事故やトラブルの解決に生かされるだけでなく、自動車保険を扱う損害保険会社にも変化を起こしている。大手損害保険会社の事故対応の現場を取材した。 心身を擦り減らす保険調査員 東京都内にある大手損害保険のサービス拠点を訪れると、ヘッドセットを付けた損害サービス部門の社員たちがパソコンを操作しながら契約者と通話し、「状況を確認させていただけますか」「けがはないですか」などと事故対応に追われていた。 事故対応を担う損害サービス部門は、保険業界の中でもハードな業務で知られる。20年以上にわたって損害サービス部門でキャリアを積んできた同拠点の所長は「入社時、先輩から『この仕事は外に対して厳しいことを言う。