記者の目：選択的夫婦別姓制度 「理不尽」への認識不足痛感＝佐々木雅彦（高松支局） | 毎日新聞

選択的夫婦別姓制度を国に求める意見書が香川県内の全議会で可決されたことを記念して開かれた車座対話集会で、コーディネーターを務めた山下紀子さん（右端）＝高松市で2024年5月26日、佐々木雅彦撮影 選択的夫婦別姓制度では、婚姻時に夫婦が互いに改姓しないことを選べる。その導入や議論の活性化を国に求める意見書の可決が、各地の議会で相次いでいる。香川県では3月19日までに、県議会と県内17市町すべての議会で可決された。 都道府県内の全議会での意見書の可決は全国初だ。制度の実現を願う人たちの地道な活動によって、多くの議員が考えを改めていった。私も取材を通じ、自分の認識の甘さに気づかされた。 現行の民法は「夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫または妻の氏を称する」として、夫婦同姓を定めている。夫婦どちらの姓でも選べるが、実際には女性側が改姓するケースがほとんどだ。