「友好」のパイプラインが ウクライナとハンガリー、スロバキア対立 | 毎日新聞

ウクライナ政府がロシア石油大手「ルクオイル」を制裁対象に指定して原油の供給を止めたとして、ハンガリーとスロバキアが反発を強めている。ウクライナが制裁に踏み切った理由には、ロシアの原油収入を減らすだけではなく、ロシア寄りの姿勢が目立つハンガリーへの意趣返しがあるとみる向きもある。 「ウクライナは即時停戦と和平交渉を主張してきたハンガリーとスロバキアを脅迫している。このままでは燃料不足に陥る」。ハンガリーのグヤーシュ首相府長官は7月26日、閣議後の記者会見で語気を強めた。 ハンガリーとスロバキアは、ウクライナが6月から国内のパイプラインを通るルクオイル社の原油供給を停止したとしている。パイプラインはロシア南西部からベラルーシを経由した後、枝分かれして…

[kaos2009]

ハンガリーとスロバキアはそれぞれ90日分の原油を備蓄しており、ただちにエネルギー危機に陥る可能性は低いとみられる。だが、ハンガリーは9月までの事態収束が必要だと訴えており、世界貿易機関（WTO）への申し立てな