鈴木麻弓

1977年に宮城県女川町で生まれ、現在は神奈川県逗子市に住む。祖父が1930（昭和5）年に創業した写真館を営む家庭で育ち、日本大学芸術学部写真学科で写真家の渡部さとる氏に師事。卒業後はフリーランスの写真家として、ポートレートを中心に活動する。 2011年の東日本大震災で、両親が行方不明となる。以降、懸命に生きる地元の人々の姿を記録しながら、被災地の現状について、家族を失った当事者だからこそ語れる表現方法を模索する。 2014年から2015年にかけ、震災後の東北を撮りに訪れたアルゼンチンの写真家、アレハンドロ・チャスキエルベルグの現地コーディーネート兼アシスタントを務める。その際に撮影された写真は、ナショナル ジオグラフィック日本版2016年3月号に掲載された。 この経験をきっかけに、津波に遭ったスナップ写真を修復し、父親のレンズを使って撮った作品とともにまとめた写真集『THE RESTOR