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狂犬病からの生還
2004年,ミルウォーキーにあるウィスコンシン小児病院の私たち医師団は,コウモリに噛まれて狂犬病にな... 2004年,ミルウォーキーにあるウィスコンシン小児病院の私たち医師団は,コウモリに噛まれて狂犬病になった15歳の女子高生の命を救った。患者を昏睡状態に誘導したうえ,狂犬病ウイルスを抑える薬や脳を保護する薬を投与した。 この治療法を他の患者に適用して成功した例はまだない。しかし,私たち医師団が取った措置を科学的に検証すれば,この恐ろしい病気を治療する道筋が開ける。発展途上国ではいまだに狂犬病が多く発生しており,費用があまりかからず信頼性の高い治療法ができれば多くの人命が救われるはずだ。 狂犬病は最も古くから恐れられてきた病気のひとつだ。脳がやられ,不安と恐怖感,痙攣(けいれん)が生じる。飲食しようとすると,喉が痙攣して苦しい。やがて麻痺がやってくる。ワクチンによって病気の進行を防ぐことは可能だが,狂犬病の動物に噛まれた後すぐに接種しないと望みはないと考えられていた。噛まれてから2カ月以内
2009/09/10 リンク