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東京湾で見た、或る日の勇魚。 【Column- 潮気、のようなもの】|ヤマハ発動機 | 海の時間です。
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東京湾で見た、或る日の勇魚。 【Column- 潮気、のようなもの】|ヤマハ発動機 | 海の時間です。
のんびりボートを走らせていたら、遠くの波間に潮を吹く黒い影が見えた。 「えー!? ここ、どこだっけ?... のんびりボートを走らせていたら、遠くの波間に潮を吹く黒い影が見えた。 「えー!? ここ、どこだっけ? 東京湾だよな。しかも羽田の沖だよ」 ボートの上には自分一人だけだったので、実際には声は出していないのだけど、とにかく驚いた。潮を吹き上げた黒い物体の正体は鯨=クジラであった。 3月の暖かい土曜日に、釣りをしようと東京の湾奥にボートを走らせた。なあんて、さも日常的にボートで遊んでいるかのような書き方をしたけれど、忙しい日が続いていたこの日は、現実逃避と言った方がしっくりくる。遊ぶために海に出るのは久しぶりのことだった。「しょっちゅうボートで遊んでいます自慢」に加えて、くだらぬ「多忙自慢」をしているが、「エッセイの正体とは、自慢話をひけらかすことだ」と作家の井上ひさしさんが定義している。なので、そのままさりげなく自慢話を続けさせていただく。 とにかく久しぶりで、しかも忙しい時期のただ中であった