日韓相棒日記 その4 サムギョプサルは家でやれ！｜蒼子(あおこ)

この冬は狂ったように鍋をした。 寄せ鍋、赤から鍋、もつ鍋、ベトナム風鍋、トマト鍋、白味噌ミルク鍋、激辛火鍋、鍋、鍋、鍋。 来る日も来る日も鍋をやりまくった。 これは、超痩せ型のくせに、なぜかコレステロール異常値を叩き出した白ごはんが大好きな相棒から炭水化物を遠ざけるため、私が強行した政策、即ち「鍋政策」である。 「締めが欲しい！」と言われると炭水化物ゼロ麺を無言で手渡し、彼の言論を封殺する日々は永遠に続くと思われたが、 この「鍋政策」に一番にギブアップ宣言をしたのは、私でも相棒でもなくて我が家の電気鍋だった。 ある日突然ぶっ壊れた電気鍋は、私が大学に入る時に両親が買い与えたもので。 私の学生生活の中で無数に行われた鍋パーティーの真ん中にあったのもこの電気鍋だった。 10年間、結構頑張ってくれたと思い、しんみりする私の横で、この無限の鍋生活の確かな終わりの光に目を輝かせる相棒であった。 が、