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『マチネの終わりに』第七章(30)|平野啓一郎
「これは僕の一家の家訓なんだよ。資本主義自体が、今や限界に達しつつある。この荒波の中では、何より... 「これは僕の一家の家訓なんだよ。資本主義自体が、今や限界に達しつつある。この荒波の中では、何よりも自分自身がサヴァイヴすることが大事だ。この際だから言っておこう。僕の人生にとっては、僕自身と僕の家族が何よりも大事だ。僕だって、不遇な人たちへの憐憫はある。だけど、一体僕に何が出来る? 一個人の力なんて、ささやかなものだよ。君がイラクに行ったことで、現状が少しでも変わったかい?」 「何もしないのと同じじゃない。それがどんなにささやかだったとしても。あなたの仕事だってそう。」 「だけど、君がやらなかったらどうなった? 僕がやらなければ? 同じなんだよ。結局、誰かが同じことをするんだから!」 「わたしは、そう思わない。――あなたにとって仕事が大事なように、わたしにとっても、これまで自分がやってきたことが何だったのか、問われるの。その状況の中で、わたしなりに答えを求めてる。あなた自身の感情はどうなの