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mRNAコロナワクチンの胎盤への移行: Am J Obstet Gynecol に掲載された論文から|荒川央 (あらかわ ひろし)
胎盤は妊娠中に形成される一時的な器官であり、発育中の胎児のライフラインとも言えます (図1)。胎盤は... 胎盤は妊娠中に形成される一時的な器官であり、発育中の胎児のライフラインとも言えます (図1)。胎盤は胎児に必要な栄養素と酸素を供給し、老廃物を除去し、ホルモンを産生し、胎児を保護する働きをします。 そして、胎盤は母体から胎児に抗体を移行させ、出生後のための初期免疫を胎児に提供します。胎内では酸素、栄養分、老廃物などの物質交換は血漿を介して行われますが、母体の血液と胎児の血液は直接には混合しません。そのため、たとえ母体と胎児の血液型が異なっていても、異型輸血のような凝血が起こらない仕組みになっています。 また、胎盤の血液胎盤関門はバリアとしても働き、母体血液中の病原体や有害物質などから胎児を保護します。しかしそのフィルター機能も決して完全ではありません。そのため、リスクを避けるために、妊娠中は煙草、アルコール、過剰なカフェイン等の摂取を控える事を求められるのです。 図1 基本的にはどのような
2024/03/19 リンク