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ポップな表現の背後にある起源|茂木健一郎
note(ノート)の方では、できるだけproactiveなことを書きたいと思っている。 『脳と仮想』に書いたこ... note(ノート)の方では、できるだけproactiveなことを書きたいと思っている。 『脳と仮想』に書いたことだけれども、フーディーニが脱出マジックを思いついたのは、病院の閉鎖病棟を訪れて患者さんを見たことがきっかけだったという。 治療といった目的があるにせよ、自由を奪われているその現状にフーディーニはショックを受けたに違いない。 それで時が流れて、私は子どものとき、「引田天功」さんの脱出マジックを熱心に見ていた。 今でも覚えているのは箱があってそこに閉じ込められて、燃え盛るジェットコースターがくる、みたいな大掛かりなトリックで、そこからいつの間にか引田天功さんが脱出していたのだった。 ハラハラ・ドキドキ。 それはポップな表現で、まさかその背後に、閉鎖病棟があるなどと思っていなかった。 このようなことはよくあることで、起源においてはとても深刻な社会問題があるのだけれども、それをポップに昇