生まれつつあるかもしれない「中央 vs. 人民」という構図。中国における「他者への想像力の欠如」というカルマ｜華村＠中国

中国に暮らす人々は、程度の差こそあれ他者の視点や立場を想像することが極めて苦手である、ということは、これまで僕のnoteで何度か述べてきました。 たとえば中国の外交筋の諸外国に対する態度、特に近年「戦狼外交」と言われるような敵意を剥き出しにしたような振る舞いは、その典型的な表れと言えます。 本来、国を代表すべき外交官がいたずらに他国の瑕疵をとりあげ、また自国に対する一切の批判や相対化を受け付けないという態度を取る。そのような振る舞いによってただ自国の印象を悪くしていっているのは、まさしくそれが「ソト」からどう見えているかという視点の欠如によるものです。 同時に、これらの態度は「ウチ」としての人民に向けたもの、つまり国内向けのパフォーマンスであり、実際に「ソト」としての外国からはどう見られているのかは気にしていない、という見方もあります。実際、そういった部分もあるでしょう。 しかし、最近の中

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「他者の視点や立場を想像することが苦手」という中国が抱えるカルマは、ここへきて中央が「ウチ」であるはずの人民について想像することさえ、困難にしているのかもしれない。