シン・エヴァンゲリオン雑感｜はまりー

宝島社時代の町山智浩さんの出世作『おたくの本』(1989)は今となっては貴重な「エヴァがかけらも存在しない時代のおたくを扱った本」だけれども、そこに所収された浅羽通明『「おたく」という現象』にはこうある。 「子供部屋のTVの前に座った中高生たちにとっては、残業で遅い父親や、キッチンで冷凍食品を解凍している母親や、お愛想ていどにしか口をきいたことのない教室の隣の席の友人よりも、同じ時間（平日の夕方）に勉強部屋のTVで『ヤマト』や『ガンダム』を観ている全国のアニメマニアの同世代の方が遥かに身近に感じられたのである。日常の人間関係が希薄化したとき、サブカルチャーのリアリティを媒体として、十代の対人的距離感覚が、思わぬ変動をきたしつつあった。」（浅羽通明『「おたく」という現象』） ここに描かれた、親や級友と“断絶”し“日常の人間関係が希薄化”した内省的な子供の姿が、ずいぶんと牧歌的に思えないだろう

[y-mat2006]

自分はあまりエヴァにはあまり思い入れがないからわからんのだけど、あの世代の人たちには大問題みたい／言わせてもらおうか。終わらせてくれないガンダムより終わらせられるエヴァの方がマシだと思わぬのか？と。