給料は低くても､定年まで働ける日本企業に就職したい…北京で大学生より多くなった大学院生のホンネ 中国で加速する｢超高学歴化｣の末路

2023年2月24日、中国・北京で開催されたジョブフェアで、マスクをつけた男性が求人広告を手にする。中国人力資源・社会保障部は、新型コロナの制限により過去3年間オンラインになっていたが、2月に全国で数百のジョブフェアを開催すると発表した。 北京では大学院修了者が大学卒業生を上回った 「まさか、2023年になっても就職難が続くとは思わなかった」 天津市在住の李さん（40代、女性）は嘆いた。一人息子は2021年に大学を卒業した。コロナ禍による就職難もあって大学院に進学したが、今年の就職は2年前と変わらずに厳しい。というのも、コロナ禍を受けて2020年には中国全国の大学で修士課程の定員が一気に18万人以上も引き上げられた。大学院で失業者を吸収しようという狙いだが、思ったほど景気が上向かぬうちに大学院に“迂回うかい”していた人々が社会に出ることになった。 大学が集中している首都の北京市では史上初め

[kinbricksnow]

【寄稿しました】清華大学「卒業生雇用品質報告」によると、2022年6月卒業生（院卒含む）8003人のうちフードデリバリーなど「柔軟な雇用」との回答が811人