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“バカ騒ぎ”の終局へ 『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』の寂しさを含んだ疾走感
いざ! 最後のバカ騒ぎへ! 『ワイルド・スピード』(2001年)は、ストリートで車をブッ飛ばす若者た... いざ! 最後のバカ騒ぎへ! 『ワイルド・スピード』(2001年)は、ストリートで車をブッ飛ばす若者たちの青春映画として幕を開けた。紆余曲折を経た末に、『ワイスピ』は世界をまたにかける超大作スパイ映画となり、遂に最終章へ突入した。今回ご紹介する『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』(2023年)は、かつてないほど荒々しく、目まぐるしく、雑な部分は本当に雑だが、しかし明らかにクライマックスへ向けて突き進む疾走感がある。なおかつその疾走感は、少しの寂しさを含んでいる。ちょうど週刊連載漫画が最後の戦いに入った時のような感覚だ。シリーズのファンは「ああ、『ワイスピ』が本当に終わるんだな」と、たそがれてしまうかもしれない。 しかし、それはそれとして、本作は過去イチで無茶苦茶である。そもそも制作時からトラブルばかりが聞こえてきた。ただでさえキャラクターが多いのに、次々と追加されるビッグすぎる俳優、膨
2023/05/23 リンク