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聖十字に恋して 栗本はるこ
【試し読み】 1 《アンカ・ルース歴元年、初春》 冬が長いほどに春の訪れはかぐわしく、また喜ばしい。... 【試し読み】 1 《アンカ・ルース歴元年、初春》 冬が長いほどに春の訪れはかぐわしく、また喜ばしい。 幼心にして、この言葉の意味を知ったのは、彼女が六歳のときだった。生まれてからずっと、彼女が育ってきた町、カレス。港の見える小さなこの町が、あれほど華やかに、また賑わしく沸き立ったのはただの一度きりだ。 「隣町のオルドの主教座に、新しい主教様が叙階なさったそうだ!」 「今度の方はすばらしく賢いお方よ!」 町じゅうの人間が、その姿をひと目見ようと、こぞって表に飛び出していく。町で唯一の教会の前には、白い絨毯が敷き詰められ、聖堂の鐘楼からスミレの花びらが、視界が霞むほどに降り注ぐ。数え切れないほどの人間が教会の入り口を取り囲み、その中を、一人の少年が歩いていくのが見えた。 アデレード・クライスラーは、その様子を自分の部屋の窓から眺めていた。四階建ての、町の中だけではそこそこの豪商の家。教会は彼女