平均値は決して代表値ではない。 - Toshikun’s Diary

日本人は「平均」が大好きです。いろんな統計でも「平均」でものを言います。しかしある集団を全体としてみる際にこの代表値として何をつかうことがもっとも有効であるかは場合によって違います。年収１００万円の人が１０人と1億円の人が1人いるという集団の「平均年収」は１０００万円です。だからこの集団は１０００万円稼いでいる集団と見なしていくことは大変危険です。その大部分が１００万円の集団なのですから。集団の代表値としてはこの平均の他に中央値（メディアン）と最頻値（モード）があります。これらの方がその集団全体の状況をあらわす上でずっとふさわしいことはよくありますが、そういったことを理解できずに平均を使い続けるととても危険なことがあります。例えば日本人の平均貯蓄額は１４００万円。そんなことを言われても大半の人はこんなに持っていない筈。まさに格差社会で平均値を使うことの愚かさの象徴的なデータです。（こんなの

[banraidou]

スティーブン・Ｊ・グールドの「フルハウス」が、まさにこの問題を分かりやすく扱った好著。題材として自らの闘病体験、生物の多様性、大リーグにおける４割打者の消滅を取り上げています。面白かったなぁ。

[myrmecoleon]

平均値は計算しやすいってだけなんだよな。

[blackdragon]

そのレベルで国の施策を語る大学教授ブロガーなどもいるから…。

[himagine_no9]

実は、これ他人事ではない。著作権関連の調査でも やたらめったら「平均」が出てくるのよ。補償金分配とか使用料分配とか。公表するデータの不備が多すぎる。

[NOV1975]

正規分布を仮定しない平均にどのくらい意味があるのか。

[NATROM]

統計の嘘の基本的なテクニックですよね。