【小説感想】ミモザの告白（著：八目迷） - 優しさ12mg

先日から読んでいた、八目迷著『ミモザの告白』を読了した。 面白くてするする読んでしまった。 www.akemi-12mg.net ※ あらすじネタバレあります。 ミモザの告白（著：八目迷） 内容としては、主人公の紙木咲馬が幼馴染の少年、槻ノ木汐の秘密を目撃してしまい、そこから始まる学園物語である。 ……と、書くとざっくりしすぎていて普通の青春物語に見えるけれど、この作品はその事情、汐の秘密自体がかなり特殊な例で、かなり考えさせられる物語になっている。 汐は所謂トランスジェンダーで、ある日の夜に咲馬は妹の制服を着た汐を目撃してしまうというかなり衝撃的な導入である。 その夜からしばらく経ち、汐は女子の制服を来て登校し、女性として生きていくと教室で宣言する。 そこから始まる様々な人間模様を描いた作品だ。 題材が題材なだけに、ショッキングな展開が続く。 その中でやはり、差別意識とか、性自認に関する

[sheephuman]

“印象的だったのは、自分が良かれと思って、正義だと思って相手に発した言葉が実は差別的な行為である可能性を孕んでいるということに咲馬が気が付いたシーンだった。自分が良かれと思って取った言動が、必ずしも