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夕張、再起の今 「絶望」から超高齢化社会の「模範」へ:朝日新聞デジタル
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夕張、再起の今 「絶望」から超高齢化社会の「模範」へ:朝日新聞デジタル
昨年11月、役所の窓の外に舞う雪を見ながら北海道夕張市の寺江和俊・総務課長(57)がつぶやいた。... 昨年11月、役所の窓の外に舞う雪を見ながら北海道夕張市の寺江和俊・総務課長(57)がつぶやいた。「雪が降る時期になると思い出すんですよ。12年前を」 明治から1世紀にわたり採炭で栄えた夕張市の財政破綻(はたん)は2006年。平成の初め、夕張最後の炭鉱が閉じた1990年に続く「第二の閉山」とも呼ばれた。 市は80年代以降、第三セクターで博物館や遊園地などを建設し観光振興を目指したが、バブル崩壊後、訪問者が減少。赤字が積み上がった。窮地の市は不適正な会計操作で350億円を超える負債を隠していたが、06年、報道で発覚。財政再建団体となって国の管理下に入り、巨額の負債返済が始まった。 破綻が明らかになるとまもなく、市役所では、誰それがやめる、とうわさが飛び交い、職員が一人ずつ減っていった。市民からは批判の嵐。臨時電話を増設しても、すべてがすぐに埋まった。罵詈(ばり)雑言を浴びたが、上司の指示は「反