モトーラ世理奈「日本は色々なところが傷ついているな」：朝日新聞デジタル

ゆらゆら、ふわふわ、時に気だるそうな、とらえどころのない空気感を持つ。彼女の周りだけ時の流れが違うみたいに。ファッション誌「装苑」などをはじめモデルとして活躍し、他にはない個性を放つモトーラ世理奈。ここのところ俳優としても活動の場を広げている。動いて、しゃべって、泣いている姿が新鮮だ。 モデルも俳優も、「自分の中ではそんなに大きい違いはない」と言う。「表現しているのは私自身だし、一つのものを作っているという意味では同じ。その作品に対して、どうやって自分がそこにいるか、こういうふうに見せようかとか、考えて一つのものを作っていくのが楽しいです」 東京にいるだけではわからない 公開中の映画「風の電話」に主演し、東日本大震災で家族を失った高校生ハルを演じている。寡黙で伏し目がち、繊細な役が合っている。ハルは広島から故郷の岩手県大槌町を目指す道中、妊婦や元原発作業員など様々な人と出会いながら、心を少