「安全資産」特性取り戻す円、対ドル年末142円に上方修正－ＨＳＢＣ

ＨＳＢＣのアジア為替リサーチ部門責任者であるジョーイ・チュー氏は12日、円が「安全資産」としての特性を取り戻していることや米国が利下げ局面に転換したことを背景に、円の対ドル相場の予想を上方修正した。 チュー氏はリポートで、「安全な避難先としての円が復活した」と指摘。2024年10－12月（第４四半期）のドル・円の予想を１ドル＝148円から142円、25年４－６月（第２四半期）は144円から138円にそれぞれ見直した。 世界的にリスクセンチメントは依然脆弱。市場は米金融当局による積極的な利下げを期待ＦＲＢは利上げサイクルにはなく、今後リスク回避の局面では過去３年間よりも円高が進行する可能性が高いリスク回避局面における円高の推進力はキャリーの解消。巻き戻しプロセスはかなり進んでいるように見えるが、他のキャリートレードの構造もあり、巻き戻しプロセスはより長期にわたる可能性ＨＳＢＣの主なドル・円相