大拙の英文釣り鐘 今こそ 美川・徳證寺 ウクライナ平和願い：北陸中日新聞Web

禅の探究で知られる仏教哲学者、鈴木大拙（一八七〇〜一九六六年）が、英文で平和への願いを揮毫（きごう）した釣り鐘が、白山市美川北町の徳證寺（とくしょうじ）に伝わっている。ロシアによる軍事侵攻に苦しむウクライナの人々に思いを寄せようと、同寺の門徒らは二十一日、平和を願い鐘を突く催しを初めて行い、力強い音がとどろいた。 大拙は金沢市に生まれ、仏教に根ざした思索を国内外で実践した。真宗大谷大学（現大谷大）＝京都市＝の教授を八十九歳まで務め、九十五歳で亡くなった。 青年時代の大拙は一八八九（明治二十二）年、英語の教師として美川小学校に赴任していた際、同寺の一室を間借りして下宿していた。その人柄から、住民からは「英語のあんか（兄ちゃん）」と親しまれていたという。

[mikawa_1964]

「平和を尊んだ鈴木先生の思いが、今日の世にも通じれば」（責任総代さん）