改正入管難民法の成立 これで命、人権守れるのか | 政治・行政 | 論説 | 福井新聞ONLINE

【論説】多くの課題を積み残したまま、改正入管難民法が先週、成立した。国内外で批判を浴びてきた非正規滞在中の外国人に対する入管施設への長期収容問題を解決したいがための改正であり、当事者や支援団体などから「改悪」との声が上がるのも当然だろう。 従来、難民認定申請中なら送還手続きを停止してきたものを２回までとし、３回目以降は「難民認定すべき相当の理由」がない限り送還できるようにしたのが改正の柱だ。送還を拒み航空機内で暴れるなどの妨害をした場合に刑事罰を設けたほか、収容せずに親族や知人、支援者らの監督の下で暮らせるようにする「監理措置」も導入した。 ただ、法案審議の過程では、不認定に対する不服申し立ての際、審査を担う有識者ら「難民審査参与員」を巡り、入管当局が不認定を出しそうな参与員に多くの案件を任せていた疑惑が明らかになった。参与員は１１１人おり、３人一組で審査に当たる。その１人が昨年、全審査件