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えっ、私たちもサラ金に資金を供給していた!?
個人への少額の融資を行ってきた消費者金融は、かつては「サラ金」の名で呼ばれ、多くのテレビCMや屋外... 個人への少額の融資を行ってきた消費者金融は、かつては「サラ金」の名で呼ばれ、多くのテレビCMや屋外看板で広く知られる。戦前の素人高利貸から質屋、団地金融を経て変化した業界は経済成長や金融技術の革新で急成長した。 しかし、バブル崩壊後、多重債務者や厳しい取り立てが社会問題になり、追い詰められる。本書「サラ金の歴史 消費者金融と日本社会」は、この1世紀に及ぶ消費者金融の歴史を追った本だ。 「サラ金の歴史 消費者金融と日本社会」(小島庸平著)中央公論新社 サラ金がセイフティネットを代替した時代 サラ金については、社会問題化した当時に、新聞記者や弁護士がその内情を書いた本が多くあるが、本書は経済学の研究者が書いたのが異色だ。著者の小島庸平さんは、1982年生まれ。東京大学大学院経済学研究科准教授。著書に「大恐慌期における日本農村社会の再編成」(ナカニシヤ出版)がある。 多くの先行書や論文などを参考