群馬・富岡製糸場と歩んだ歴史に幕… 名物「和風絹しゅうまい」の信州屋が閉店、常連客「さみしい」 最終日はわずか30分で完売 | 上毛新聞社のニュースサイト

世界遺産の富岡製糸場（群馬県富岡市）の正門前で名物の「和風絹しゅうまい」を販売してきた信州屋が30日、営業を終了した。明治初期に創業した前身の信州屋旅館から数えて、100年を優に超える歴史に幕を下ろした。慣れ親しんだ味を最後に楽しもうと駆け付けた常連客からは、閉店を惜しむ声が上がった。 柔らかな口当たりで人気に火 旅館は1872（明治5）年の製糸場開設に合わせて、現在の長野県小諸市から移り住んだ太田九兵衛が始めた。製糸場に繭を納める繭商人や地元の養蚕農家、生糸を出荷する生糸商人らが宿泊し、盛況した。 「製糸場で現金が入った商人たちは羽振りが良かったようだ」と7代目の昭寿さん（62）。度を越えて飲食してしまう人もいたようで、現金の代わりに客が置いていったとされる製糸場の版画も残されている。 和風絹しゅうまいの販売を始めたのは1989年。旅館で人気だったシューマイを販売用に改良し、隣の建物で売