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<旦旦的二十年>(31)ようこそ神戸へ(上) 「震災復興にパンダを」市が誘致
「やってみるか」 1997年の秋、神戸市の建設局長は言った。「え、いいんですか?」。来年度の予算要... 「やってみるか」 1997年の秋、神戸市の建設局長は言った。「え、いいんですか?」。来年度の予算要求で市庁舎を訪ねた王子動物園の副園長、大久保建雄(77)は目を丸くした。「可能な限り支援する」。すぐに助役まで話が通った。 「園の誰もが無理だと思っていたし、私も『こんなときにけしからん』と叱られて帰る心づもりでした」 中国からパンダを借りたい-。「駄目もと」で踏み出した夢の第一歩の記憶を、大久保が懐かしそうに振り返る。 ◆ 2年前の1月17日、阪神・淡路大震災が神戸の街を襲った。死者6434人、行方不明3人という犠牲者を出した巨大地震の爪痕は色濃く、市民の生活再建も途上だった。 そのころ、当時の園長権藤眞禎(85)は、日本のほかの動物園が中国でパンダ誘致のロビー活動を進めているのを察知した。「このままでは王子はじり貧になる」。危機感が募った。 ジャイアントパンダはワシントン条約で商取引が禁止
2024/05/11 リンク