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保育無償化では進まない保育士の待遇改善
<保育士の年収は労働者平均の7割でしかなく、とりわけ都市部での冷遇が際立っている> 幼児教育・保育... <保育士の年収は労働者平均の7割でしかなく、とりわけ都市部での冷遇が際立っている> 幼児教育・保育の無償化政策が10月1日から施行された。幼稚園・保育所・認定こども園等の3~5歳児、および低所得世帯の0~2歳児の費用が無償になる。経済的負担が軽減されると歓迎する保護者が多い。 しかし受け皿の量は変わらない。保育所不足が言われて久しいが、今よりも入園競争が激化し、運良く入れた世帯と入れなかった世帯の格差が大きくなる。「人手も足りていないなかで無償化が決まり、定員を増やさなければ待機児童があふれてしまう」。これは現役保育士の声だ(「幼保無償化、歓迎かと思いきや...多い反対意見、背景は」朝日新聞Web版、2019年9月29日)。 保育所の定員を増やせない最大の理由は、保育士不足だ。待遇が悪く、なり手が集まらないことはよく知られている。月収の12倍に年間賞与額を足して保育士の年収を出すと358万