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子どもっぽさが賢さのもと?〜日経サイエンス2009年10月号より
脳の発達と進化に関する新しい見方が登場 人間の大人とチンパンジーの子どもには身体的に似た点がある。... 脳の発達と進化に関する新しい見方が登場 人間の大人とチンパンジーの子どもには身体的に似た点がある。小さなあご,平たい顔面,薄い体毛などだ。幼体の特徴を保っていることを「幼形成熟(ネオテニー)」と呼び,特に家畜にはっきり見られる。例えばイヌは人間の好みに合わせて育種されてきた結果,垂れ耳や短い鼻先,大きな目など,成犬に育ってからも子犬の特徴を保つ品種が多い。 ヒトとチンパンジーの遺伝子はほとんど同じで,種が分かれたのも進化上ではそう遠くない600万年前なのに,両者の知能がまるで違うのはなぜなのか──最近の研究によると,幼形成熟が関連している可能性がある。 発現時期が遅いヒト遺伝子 動物の幼形成熟は発達過程の遅れから生じるものだと,ドイツにあるマックス・プランク進化人類学研究所の分子生物学者カイトビッチ(Philipp Khaitovich)は指摘する。例えば人間が性的に成熟するのはチンパンジ
2020/05/23 リンク