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RIETI - 為替レートが日本の輸出に与える影響の数量的評価:構造VARによる検証
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RIETI - 為替レートが日本の輸出に与える影響の数量的評価:構造VARによる検証
日本のマクロ政策論議では、為替レートの変動が輸出ならびに国内の景気に与える影響に大きな関心が寄せ... 日本のマクロ政策論議では、為替レートの変動が輸出ならびに国内の景気に与える影響に大きな関心が寄せられてきた。しかしリーマン・ショック後の2008 年末から2009 年にかけての局面では、円高の急速な進行という「価格ショック」と同時に、世界的な景気の減速に伴う総需要の急激な落ち込みという「数量ショック」が発生しており、円高による輸出減少という伝播経路に景気後退のすべての要因を求めるのが難しい。本論文では構造VARの枠組みで、海外需要ショックと為替レート変動という2つの外生的ショックが存在するような状況を想定し、それぞれのショックが日本の輸出に与える影響の相対的な重要性について数量的な評価を行う。さらに、原油価格の変動が円レートに与える影響を考慮するように拡張したVARシステムによって、よりモデルを精緻化した分析も行う。論文の後半では、1980年代半ばのプラザ合意後の円高不況、1990年代中盤