【衝撃事件の核心】鳩山元首相が「広告塔」 医療ベンチャーめぐる株価操縦

収束への糸口が見通せない新型コロナウイルス禍のまっただ中に、治療薬開発をうたい世間の耳目を集めた医療ベンチャー「テラ」（東京都新宿区）の株をめぐり、警視庁捜査２課は株価操縦などの疑いで、関係者６人の逮捕に踏み切った。テラ社は元首相や元米大統領を「広告塔」に据え、開発着手や海外承認を得たなどとして「成果」を世に公表。株価が上昇するなどしたが、その後は開発から事実上撤退した。医療ベンチャーの裏で何が起きていたのか。 コロナ新薬開発発表で株価２０倍に《新型コロナウイルス感染症に有効な新薬の開発に係る事業を新たに開始する》。未知の感染症が全世界を大混乱に陥れ、日本政府が１回目の緊急事態宣言に踏み切っていた令和２年４月２７日、テラ社は、医療関連会社「セネジェニックス・ジャパン」（破産手続き中）と業務提携し、新型コロナ治療薬の開発を行うと世間に公表した。