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非正規雇用者の賃金が低いのは世界共通なのか? ―国際比較からみた日本 小前和智|全国就業実態パネル調査「日本の働き方を考える」2022|リクルートワークス研究所
日本では、非正規雇用の特徴として賃金の低さが挙げられる。国際的にも、そのような傾向はみられるのだ... 日本では、非正規雇用の特徴として賃金の低さが挙げられる。国際的にも、そのような傾向はみられるのだろうか。 図1では欧州諸国と日本の比較を行った。人口規模や経済規模なども考慮して、それらの規模が比較的大きな国と比較した。国際比較するにあたっては、労働時間の多寡と雇用契約期間の有無によって分類する。これは、雇用者を「正社員」と「正社員以外」といった分け方で区分する国は稀だからだ(注1)。 グラフの左側では、無期雇用者に対する有期雇用者の時間あたり賃金の比率を示した。欧州諸国も国によってばらつきがあるが、欧州諸国では7~9割に対して日本は6割程度である。日本の有期雇用者は無期雇用者に比べて相対的に時間あたり賃金が低い。 次にグラフの右側、一般労働者(フルタイムで働く雇用者)に対する短時間労働者の時間あたり賃金の比率をみると、概ね7~9割程度である。それに比べ、日本は6割に満たず、日本の短時間労働
2023/04/20 リンク