【ご推笑・東】不惑を過ぎて一念発起落語は“一人新喜劇”

意気地なし、臆病…。ヘタレの山崎邦正が、噺家・月亭方正に変身すると一味違うのだ。 大学受験で桜が散りまくっていた頃。当時付き合っていた彼女が「お笑いは天職なんじゃない」と一言。背中を押された。 デビュー当時は漫才でアイドル的な人気。解散後は、勝負弱さを逆手にとり“スベリ芸”を開拓した。テンションの高いヘタレ芸を自分のモノにしたが、「３年前です。不惑を前に何かを探していたんですね。新喜劇の座長をやろうと思って」。片っ端から新喜劇のＤＶＤを観て、さあ稽古。「一人じゃ練習できないって気付いたんですワ」。同い年の東野幸治に相談すると「落語はどう。（桂）枝雀師匠を聴いてみたら」と勧められた。「ビックリでしたね。『高津（こうづ）の富』がこんなにオモろいの。これや、一人新喜劇や」。落語にすっかりにハマり、稽古の毎日が続いた。 初高座は３年前の５月１１日。月亭八方一門の落語会「月亭会」で「阿弥陀池」を演じ