夫「たった半年の差 悔しい」 - MSN産経ニュース

「犯人と思われる人間が現れても、たった半年の差で逮捕されず、裁判にもかけられないと思うと改めて時効の壁が悔しい」。犯行を認める男が見つかったことを受け、林裕子さんの夫で全国犯罪被害者の会（あすの会）幹事の良平さん（５６）は、産経新聞の取材に無念さをにじませた。 事件後、良平さんは別の事件の遺族や犯罪被害者らとともにあすの会を設立。犯罪被害者の権利確立や公訴時効の廃止などを求めて奔走し、刑法の改正などに結びつけてきた。 男が見つかったことに良平さんは「『犯人の逃げ得は許さない』という執念が実ったのかなと思う」とも語ったが、裕子さんは「自分が刺された真相がどこまで明らかになるのか」と複雑な表情だったという。 良平さんは「犯人であるなら、直接、なぜあんなことをしたのか問いたい。今も苦しむ被害者のためにも、過去の事件にさかのぼって時効を廃止するよう活動を続けていきたい」と話した。