【社会部発】気丈な女性が見せた慟哭＋（1/2ページ） - MSN産経ニュース

東日本大震災から約３週間後、仙台市若林区で１人の女性と出会った。同区の会社員、竹澤さおりさん（３５）。宮城県名取市閖上の実家を津波が襲い、肉親４人とともに押し流した。父親は遺体で発見されたが、母親と祖母、そして実家に預けていた生後８カ月の長男、雅人ちゃんは行方不明のままだ。 「事実を伝えてほしいので、聞きづらいことも遠慮しないでくださいね」。取材中、優しくほほえんだ竹澤さん。「１枚でも写真が見つかれば、頑張ろうと思える」と、インターネットの交流サイトで思い出の品を探すボランティアを呼びかけていた。 前向きに見えた。「（呼び掛けて）本当に動いてくれる人がいるとは思っていなかった」と、笑顔も見せてくれた。 取材の数日後、竹澤さんの家族が津波から逃げるときに使ったとみられる車が発見されたと、人づてに聞いた。気になって交流サイトの竹澤さんの日記をのぞき、言葉を失った。 竹澤さんは警察官に「母と赤ち