放射線リスクの言説再考：牧野淳一郎さん、押川正毅さんの記事へのコメント - 粂 和彦のメモログ

Kazuhiko Kume @ Nagoya City University メモや意見をあれこれと・・・ （コメント、ＴＢ歓迎です。反映までは、しばらくお待ちください） 国立天文台の牧野淳一郎さんの最近の記事を、非常に興味深く読みました。 先日読んだ「なぜ科学を語って、すれ違うのか」を思い出しました。この本については、またまとめて書きたいですが、ソーカル事件後の話に触れて、いかに「科学」が「社会的に構成される面があるか」をわかりやすく書いています。 さて、これまでも牧野さんのブログは、被曝量計算などで何度か読ませて頂いていて、ぼくは高く評価しているので、みなさんにも他のエントリーを含めて全体をお読み頂きたいと思います。ただ、今日は敢えて異論を書いてみます。 まず、「102.8. 研究者の情報発信はどうだったか？」の中に、今回の事故後の情報発信の特徴に、「正常性バイアス」があったという点は

[white_rose]

本文あとで読む。「誠実なエントリ」とか「冷静な意見」とか言われてる記事はたいてい「大丈夫だ問題ない」とか「日本経済のために原発は必要」とかなんだよな。別に何が何でも危険としたいわけじゃないけどさあ。

[naya2chan]

ぼくはこの考え方に同意する。Tondelの論文に基づく推量は危うすぎる推論と思う。

[jack_the_Clipper]

「「とんでもないこと」になるかどうかは、１０年後にはわかりますので、それが杞憂だったとわかることを「正常性バイアス」に基づき期待しています。」それじゃすまんだろ。住んでる人と子供にとっては。

[kmiura]

健康被害の推定に関する部分の批判。ECRRの推定を鵜呑みにするのは、影響がでかすぎる、と私も思う。IAEA、ECRR、双方が政治的な理由で極端になっているのがそれぞれの報告書から伺えるから。

[t_kei]

んー。牧野さん自身は同様の批判に対してすでに http://p.tl/1v6e や http://p.tl/2HCy で反論しているみたいだけど。

[njamota]

「安全側バイアス」（東電や国が被害を少なく見積もりたい欲求）へのカウンターとしての「危険側バイアス」の存在と、「安全側に最大限のマージンを」とることのリスクも評価すべきとの指摘。

[elm200]

職業人として誠実なエントリだと思う。10年くらいすれば、福島原発事故の影響ははっきりしてくるだろう。そのときに読み返したい気がする。

[houyhnhm]

最近、統計推定についての基礎知識不足な人が多い気がする。

[wuwa]

「１０年以内に証明されるでしょう」…そしてそのサンプルは福島の生きた子どもたちですね。

[JULY]

「公衆衛生学者が、「（人々の注意を引く）何らかの発見をする」というのも、彼らにとってインセンティブになることは常識です。」権威に対しては敏感なのに、こういうインセンティブに鈍感な人が多い気がする。

[takehiko-i-hayashi]

「安全か危険かわからない場合には、安全側を選べばよい」かどうかは当事者側が決めるべきことで、情報提供者側が決めるべきことではないことには注意が必要。前に書いた＞ http://p.tl/NR15

[heis101]

「もっとも楽観的な見積もりで10%近く、大きいめの見積りだとなんだかとんでもないことになるところで、子供すら避難もしないでいる、という不思議なことが起こっているわけです。」

[fuldagap]

疫学的バイアスを自覚して書いてる感じ。

[plank]

　セシウムとヨウ素と「アルミ / マンガン / ナトリウム」がいっしょくたになっている気がする。

[admiralHH]

先ほどの牧野先生のブログに対し、早速のカウンターが。医師の立場からの「危険バイアス」指摘。両論比較は大事。【放射線リスクの言説再考：牧野淳一郎さん、押川正毅さんの記事へのコメント: 粂　和彦のメモログ】